2009年4月22日水曜日

前世から続くカルマというものはない

セッションの際によく尋ねられるのが「前世(生前)から受け継いだカルマはあるのですか?」という質問です。
それは、ありません。前世にあなたが起こした事が原因で、現世で償わなければならないこととか、やり返されなければならないという様な事は一切生じないのです。
カルマとは気のエネルギーです。現世で生じ、現世で還元してゆきます。エネルギー保存の法則とよく似ています。物質世界のそれと少しだ け違うのは、波動や気といった、物質のエネルギー量に換算できないものの変換としてカルマが保存されるという点です。しかしそれらはあなたの魂にいつまで も引き継がれるものではありません。物質のエネルギーがいつまでも一カ所にとどまっていることができないのと同じ様に。
カルマには心地良いものも心地よくないものもあります。
心地よいのは正のカルマ、つまり愛、優しさ、同情、共感、包容、許容、敬意、栄誉、協力といったものです。これらのカルマは発した方も受けた方も、心地よく、そしてさらにそのエネルギーを倍加して他に与えることができます。
逆に心地よくないものもあります。負のカルマ、つまり怒り、悲しみ、嫉妬、ひがみ、恨み、批判、強制、脅し、罵り、暴力、無視といったようなものです。こ れらは、発した方も受けた方も深く傷ついてしまいます。万が一そのようなエネルギーを受けてしまうようなら、違うものに転換して解消してしまう必要があり ます。
カルマは受けると必ずそれをそのままの形で他にバトンのように受け渡すか、違うものに変換して発信するかすることになります。そうでなければ自分の中に取り込み、人格の一部として形成することになります。それらは一生が終わる時に地に帰ります。
他の人に転換してしまった時には、それは回り回ってまたあなたにも帰ってきます。
だからもしも受けたくないカルマなのであれば、それを不用意に他の人には転換できないのです。仏教でいうところの「因果応報」です。
不思議なのは、それらのカルマはその空間や地に対しても残るという事です。多くの人が「霊」といって恐れているものの多くは、カルマのエネルギーがそこに残り停滞している状態です。他の人はそれを空間記憶と呼んだりもします。
正のカルマは慈愛と平和を呼び、喜びに満ちた世界を作り出します。
逆に負のカルマは争いや憎しみを呼んでしまうかもしれません。
そこに善悪はありませんが、負のカルマは受けすぎることは辛いことです。
私たちはもし負のカルマを受けてしまったとしても、自分で溜め込んだり他の人に転換させることなく、自分で捨て去ることができます。た だ、それをするためには厳しい修行を経なければならないかもしれません。ブッダが一生をかけて解明し、人々に伝えた事の多くもまた、このカルマの上手な解 消をして、心穏やかに生きることでした。
イエスキリストは、人々が抱え込んでどうすることもできない状態に陥っていた負のカルマを、全て自分で背負って死ぬ事で、それを解消してくれた人と言えるかもしれません。
しかしお釈迦様もキリストも信仰しなかったとしても、あるいは厳しい修行をしなかったとしても、あなたはそのカルマを解消することができます。
例えば私のように、ある程度カルマの解消の方法を身につけた存在を見つけてそれを話し、解放してしまうこと、カルマを託してしまうという事もひとつの方法です。
私は多くの立派な聖者の方には及ばないかもしれませんが、あなたのカルマを受け、それを地に帰して浄化する方法は身につけています。
あなたは前世から引きずる負の遺産もなければ、覚えてもいない因果応報を持って生まれて来た事もありません。あなたにあるのは、今この一生の間に行う様に神様から課せられた「幸せになり、幸せにする」という義務だけなのです。
(2009/04/22)