2007年3月1日木曜日

Alfa147のこと(その2) 〜2007年の記事から〜



147が、何か他のクルマに比べて、トルク感がどうとか、走りがどうとか
剛性がどうしたのとか、今更そういう事は言っても始まりません。
147はそんなに速いクルマではありません。

なのでほったらかしで道具として使っています。

イタ車乗りには、悪くもなってもいない部品を交換しては
クルマの調子を崩している人の割合が結構多いような気がします。

普段、クルマに乗らないからいとおしいのでしょう。
気持ちはわかる。

けれどもクルマは、いじり過ぎるとダメになっちゃいます。
締めたり緩めたり撫でたりしているうちに、メカがすっかりやわやわになって
全体がひ弱になるというのが、僕の経験則。

もっとも放ったらかし過ぎても壊れるけど。

でも「あんなに手をかけているのに」と嘆いたり。
自分で壊していながら「アルファは裏切る」と自嘲気味に言ってるのは
そりゃマゾに近いものがあるような気がします。

3000km毎にオイル交換して、タペット調整も欠かさないのに
オイルを少しずつエキパイから吹いてみたり
加速していかなかったり、
そんな現象を何度も目撃してきました。

クルマは道具です。
道具は、きっちり使ってやって
使い癖をつけたら、あまり必要以上にいじらないことです。
壊れたら、壊れた部分だけ直せばいい。
壊れても、それでいいならいっそ直さなくてもいい。
余計なところを予備整備などしないことです。

そして、自分にフィットさせることです。
服と同じ。
そのためには、とにかく乗るだけ。そして点検するだけ。

アルファ147を足にしていると
本当に良く出来た道具だと感じます。
そして普段着として、この上なく身体にフィットします。
イタリアの服のように、ところどころ最初からヤレていたり
綻んでいたりもするが、そんなことは気にしません。

それは、今まで乗ってきた、全てのアルファにも通じます。
アルファロメオとは
つくづく、乗りっぱなして、着流して
その能力を発揮するクルマだと感じます。



(2007/03/01)